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ARTとは、人工授精(AIH)と、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)のように卵子と精子を体外で受精させる医療技術のことです。生殖医療技術、高度生殖医療、生殖補助医療などと呼ばれることもあります。ARTの種類には、体外受精-胚移植(IVF-ET)、顕微授精(ICSI)の他に、それに加えて医療技術として「胚の凍結・融解」、「アシステッドハッチング」、「接合子卵管内移植(ZIFT)」、「卵管内配偶子移植(G IFT)」、「着床前診断」などが含まれます。
アシステッドハッチングとは、ET(胚移植)の際に透明帯の1部に開孔して着床率の向上をはかる方法です。
インスリンは、膵臓から分泌され、血糖値を下げる作用のあるホルモンです。インスリン抵抗性とは、通常の人と比べてインスリンの作用が悪いことをいいます。「インスリン抵抗性が高い」という使われ方もします。通常と同じくらいのインスリン量が分泌されているのに、同様の働きが出来ずに糖が分解されにくい人がいます。このようなインスリンの作用が悪いことを「インスリン抵抗性」と呼んでいます。インスリン抵抗性を示すと、糖を分解するためにさらに膵臓からインスリンが分泌されるようになります。このようなインスリンが過剰に分泌されている状態を「高インスリン血症」といい、男性ホルモンの過剰蓄積につながり、排卵障害(この状態は多嚢胞性卵巣(PCO)でよくみられます)や糖尿病の予備軍となる場合があります。
インフォームドコンセントとは、医師による一方的な治療ではなく「説明の上の同意」という意味で使われます。
ED(勃起不全)とは、男性のペニスが勃起しないこと。ED(勃起不全)は男性不妊としても深刻で、年齢、ストレス、病気などのさまざまな原因が考えられます。
エストロゲンは卵巣から分泌されるホルモンで、同じような卵巣性女性ホルモンにプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。エストラジオールは、卵巣から分泌される代表的なエストロゲンの1つです。生殖に対する作用は、卵胞の成熟、子宮頚管粘膜の分泌、子宮内膜の増殖などがあります。
hMG(ヒト閉経ゴナドトロピン)とは、卵巣を刺激して複数の卵胞を成熟させる薬です。閉経後の女性の尿から作られる性腺刺激ホルモン(FSHとLHから構成されています。)をhMGといいます。
hCGとは、妊娠検査薬で陽性になる成分で、卵巣に作用して卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌を促す作用があります。このホルモンの作用は、基本的にLHというホルモンと同じです。不妊治療においてhCG注射が使われるケースは主に2つあり、1つは熟成された卵胞を排卵させる目的で使われます。もう1つ、hCGは黄体ホルモンの補充にも使われます。黄体機能不全など黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌に不妊原因があるときには、基礎体温の高温期中(排卵後)にhCGを投与することで妊娠の継続が維持できるようにカバーします。
hMG-hCG療法(ゴナドトロピン療法)とは、卵胞期(排卵前)にhMG注射することで卵胞を育て、卵胞が大きくなったらhCG注射して卵を排卵させる治療法です。
顕微授精(ICSI:イクシー)とは、「卵細胞質内精子注入法」といい、顕微鏡下で精子と卵子を受精させる方法です。卵の細胞の中に直接精子を注入します。顕微授精(ICSI)は、特に精子に問題がある人(乏精子症、精子無力症)へ有効な治療法といえます。今まで体外受精でも妊娠が難しかったカップルへの画期的な方法として、現在では一般の体外受精(C-IVF-ET)とほぼ同数で実施されています。
「体外受精」をご参照ください。
「黄体形成ホルモン」をご参照ください。
LHサージとは、排卵直前に黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌されることです。この作用で排卵します。多少個人差がありますがLHサージがあってから24時間前後に排卵が起こります。
LH-RH負荷試験とは、排卵障害や無月経などの内分泌異常を調べる検査です。LH-RH(黄体化ホルモン放出ホルモン)というホルモンを注射して30分後、採血してゴナドトロピンの反応値(前後の差)を調べます。 LH-RH負荷試験で、LHとFSHがともに異常低値を示す場合は中枢性の排卵障害が疑われます。LHとFSHがともに異常高値を示す場合は、卵巣性の排卵障害が疑われます。FSHは正常範囲内なのに対してLHが高値を示すことがあります。このような場合では「PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)」が疑われ、超音波診断では卵巣内に多数の中小の卵胞が見られることがあります。FSHが高値を示す場合は、卵巣機能不全が疑われます。
黄体とは、卵子が排卵された後の卵胞が変化したものをいいます。黄体はLH(黄体形成ホルモン)によって刺激されて、その後に黄体ホルモンの分泌を始めます。しかし黄体の機能は2週間ほどしか続くことができず、黄体が機能しなくなると妊娠が不成立となり月経が起こります。もし着床が成立すると妊娠黄体が形成されます。妊娠黄体からは黄体ホルモンが分泌されて妊娠を継続させます。そして妊娠8週ころになると黄体の機能は低下を始めて、今度は「胎盤」から黄体ホルモンが分泌されることで妊娠の継続が可能になるのです。
黄体化非破裂卵胞とは、基礎体温で体温が上昇しても実際は卵胞が破裂していない状態をいいます。卵子が残っている状態で卵胞が黄体化してしまい、黄体ホルモンが分泌されるので基礎体温は高温期を示します。排卵が起こっていないので妊娠することはありません。
黄体期とは、排卵後の高温期の期間を指します。排卵によって残された卵の殻(卵胞)により、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されることによって起こります。黄体期とは「黄体が形成されている時期」ということを意味し、子宮内膜は分泌期内膜という状態になります。通常は月経周期の長さに関係なく、黄体期が約14日(±2日)続くと生理が来ます。妊娠すると高温状態が続くようになります。
黄体機能不全とは、黄体から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンの黄体ホルモン値が低く、着床のための子宮内膜状態が整わないことです。
黄体形成ホルモン(LH)とは、脳下垂体前葉から分泌されるホルモン。作用は、排卵の促進と黄体機能の維持です。
黄体ホルモン(プロゲステロン)とは、女性ホルモンの1つで排卵後の卵胞が黄体化することによって分泌されるようになります。子宮内膜を肥厚させ受精卵が着床しやすい状態にします。また妊娠後には赤ちゃんと子宮をつなげる「胎盤」からも分泌されます。
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カウフマン療法とは、生理不順や無月経の人が、規則的な月経周期を人為的に作り出して、ホルモン欠落症状が起こらないようにする治療法です。通常の低温期に当たる時期に、卵胞ホルモン(エストロゲン)を投与して、高温期に当たる時期に、卵胞ホルモンと黄体ホルモン(プロゲステロン)を投与します。カウフマン療法は人工的に正常の場合とホルモン分泌量を同等にし、リバウンド効果で正常な排卵が起こることも期待できます。カウフマンという学者が考え出した治療法です。
下垂体とは、脳の中央にある小指先くらいの大きさの組織です。視床下部と同じようにいろいろなホルモンを分泌します。卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)、プロラクチン(PRL)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)等の分泌をしています。月経周期が始まると、脳の司令塔「視床下部」から下垂体に働きかけて卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)の分泌が起こります。そしてFSHとLHが今度は卵巣に働きかけて、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が始まります。
過排卵刺激とは、排卵している人に強力な排卵誘発剤を使って卵をたくさん成熟させる方法です。体外受精のときに卵子をたくさん採取したい場合等に使われます。OHSS(卵巣過剰刺激症候群)や多胎妊娠などの副作用があります。
カンジダとは、真菌の一種で膣内に常に存在しています。カンジダ自体は悪い働きをするものではないのですが、妊娠、病気や疲労などでカラダの抵抗力が弱まると繁殖して炎症を起こします。これをカンジダ膣炎といい、女性なら誰にでも起きるポピュラーの病気の1つです。カンジダの症状は、かゆみがあり白いチーズのようなおりものが特徴です。放っておくと外陰部まで炎症が起きることもあります。カンジダ膣炎は性病ではないので、薬を服用するか膣座薬を入れれば簡単に治ります。妊娠中はカンジダ膣炎を引き起こしやすいことが知られています。
環境ホルモンとは、生殖機能を脅かすとされている、人工的な化学物質を指します。(内分泌攪乱化学物質) 精子の奇形率や卵巣癌にも影響があり、不妊とも大きな関係があるとされています。不妊においての環境ホルモンの影響は、生殖能力を低下させる可能性があるということです。とくに精子の奇形率や運動能力の低下は「環境ホルモン」による作用も考えられます。
基礎体温(basal body temperature)とは、婦人体温計で毎朝起きたときに測定する方法です。月経周期開始から排卵までは低温相になり、排卵後は高温相を示します。妊娠すると高温相の状態が続きます。
奇形精子症とは、正常形態精子が15%未満(奇形精子が85%以上)の場合をいいます。1999年にWHOによる精子正常形態率の基準値が変更される前は、正常形態精子が30%未満(奇形精子が70%以上)の場合を奇形精子症としていました。
偽妊娠療法とは、人工的に妊娠してる状態をつくり月経をなくす方法です。偽妊娠療法は主に子宮内膜症の治療として行なわれます。妊娠中は生理が起こらないことが特徴ですが、「偽妊娠療法」ではそれと同じような状態を作りだします。子宮内膜症では毎月の月経がその症状を悪化させる1つの原因となっています。そこでエストロゲンとプロゲステロンの混合剤(ピル)を飲み続けることで妊娠したような状態を作り出します。そうすることで生理痛、性交痛、排便痛などの痛みを抑える効果を期待します。しかし偽妊娠療法は病巣の活動を抑制するもので、根治するものではありません。
偽閉経療法とは、下垂体ホルモン(FSH、LH)を抑制して人為的に閉経した状態を作る治療法です。子宮内膜症、子宮筋腫の治療です。脳下垂体に直接作用させる「GnRHアゴニスト」という薬を使った治療法が「偽閉経療法」となります。具体的には、注射薬「リュープリン」(月に1回投与)とスプレー剤「ナファレリール」などがあります。副作用としては、閉経症状の出現と6ヶ月以上の使用での骨粗鬆症があります。
機能性不妊とは、不妊検査では異常が見当たらないにも関わらずに、その後も妊娠にいたらない状態のことです。機能性不妊は、原因不明不妊ともいわれ不妊症患者の相当数が機能性不妊であるといわれています。
稀発月経とは、月経周期が39日以上のことをいいます。女性の月経周期は25~38日の範囲を正常と考えられていて、月経周期が24日以下と短いことを「頻発月経」といい39日以上と長いことを「稀発月経」と呼んで月経異常とされます。また今までに1度でも生理があったのに、その後に3ヶ月(90日)以上も生理が来ないことを続発性無月経と呼ぶこともあります。
逆行性射精とは、精液が外に射精できないで、膀胱に向かって逆流してしまうことです。前立腺の治療を受けた人が逆行性射精になることが多いようです。逆行性射精は射精時に内尿道口が閉鎖不全を起こして、後部尿道に排出された精液が膀胱に逆流してしまう疾患です。1部の精子が膀胱に逆流する不完全逆行性射精と、全ての精液が逆流する完全逆行性射精とがあります。逆行性射精の原因は、経尿道的前立腺切除術後、骨盤腔内手術、糖尿病性神経障害、脊髄損傷などがありますが、原因不明の場合も多いようです。逆行性射精の治療は、夜尿症の治療薬のイミプラミン(トフラニール)を使用するか、膀胱内の精子を回収して人工授精か体外受精、顕微授精を行ないます。
クラミジア感染症とは、日本で最も多い性感染症(STD)です、クラミジア感染症はその症状がほとんどなく、検査するまで気づかないことも多いようです。卵管に感染すると卵管が細くなったり炎症、癒着を起こすことがあり、不妊症の大きな原因の一つです。
頚管粘液とは、子宮体部と膣をつなげる「子宮頚管」を覆っている粘液のことです。女性のカラダは排卵日付近になると、男性の精子を受け入れるために頚管粘液の分泌量が増えます。頚管粘液は女性ホルモンのエストロゲンによって増加されます。頚管粘液は、精子の移動を助ける役目があり、頚管粘液が少ないと妊娠しにくくなります。また精子と頚管粘液には相性があり、頚管粘液が精子の行動を止めてしまうケースもあります(抗精子抗体)。セロフェン等の排卵誘発剤の副作用で、頚管粘液が少なくなることがあります。
原始卵胞とは、産まれたときから持っている赤ちゃんの卵のことです。数に限りがあり、原始卵胞がなくなると閉経します。産まれたばかりのときは200万個の原始卵胞が存在するといわれています。これが思春期には30万個、そして50歳ぐらいの閉経間際には1000個以下となり卵巣の機能は停止します。
「ICSI」をご参照ください。
抗精子抗体とは、女性の体が精子にアレルギー反応を起こしてしまうことです。この抗体は精子の運動能力を落とし停止させてしまいます。抗精子抗体は受精の過程までが問題なので、人工的に受精させる体外受精(IVF)は治療効果があります。抗精子抗体は、精子にアレルギー反応を起こして「自己抗体」を作り出してしまうものです。精子と抗体が結びつくと、精子の受精能力を低下させたり運動能力を阻害します。抗精子抗体は、主に「子宮頸管粘液」に発生しますが、子宮腔、卵管内、卵胞液内にも出現します。また特殊な例ですが抗精子抗体が始めから男性の体内に発生することもあります。
下垂体から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)が高値を示す疾患です。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では、同じく下垂体ホルモンのFSH(卵胞刺激ホルモン)が正常範囲内なのに対してLHの数値が高いことが特徴です。高LH血症では、慢性的にLHが高いために内分泌異常となり卵胞が育ちにくいといった排卵障害が起きやすくなります。また高LH血症では排卵するための「LHサージ」が得られない、といった問題も起こります。LHとFSHの数値を調べるテストに「LH-RH試験」という検査法があります。
女性の体内でアンドロゲン(男性ホルモン)が必要以上に高値を示してしまう疾患です。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では高アンドロゲン血症を伴う頻度が高く、多毛や肥満などの症状をもたらす原因とされています。アンドロゲンには副腎皮質から分泌されるものと卵巣から分泌されるものがありますが、どちらの過剰分泌であっても排卵障害の原因となります。アンドロゲン→テストステロン、アンドロステンジオン、DHEAなど。
「インスリン抵抗性」をご参照ください。
高プロラクチン血症とは、おっぱいを出すホルモン「プロラクチン」の数値が慢性的に高くなる疾患です。プロラクチンとは脳下垂体から分泌される「乳腺刺激ホルモン」のことで、プロラクチンが多量に分泌されると、月経不順や排卵障害を引き起こす原因となります。高プロラクチン血症の自覚症状は、月経不順があげられます。プロラクチンが高くなることで内分泌の不調和がおこり、下垂体から分泌されるGnRH(性腺刺激ホルモン)が抑制されます。その結果、黄体機能不全、ひいては月経異常と無排卵を引き起こします。向神経性薬剤である、胃潰瘍の薬や抗ヒスタミン剤、精神安定剤などを服用していると、プロラクチンの分泌が促されることがあります。プロラクチンは30ng/ml以下が正常値とされますが、100ng/ml以上の極めて高値を示す場合は脳下垂体に腫瘍が存在することがあります。この場合はCTスキャンやMRIなどで画像診断していくことになります。高プロラクチン血症の治療は、普通ですと薬物療法がおこなわれます。また昼間のうちにはプロラクチンの数値が正常なのに、夜になると上昇することがあります。これを潜在性高プロラクチンと呼び、隠れた不妊原因となっていることがあります。(TRHテストで診断)
性腺刺激ホルモンとは、卵巣や精巣に働きかける糖たんぱく質ホルモンです。卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の2種類があり、下垂体前葉から分泌されます。女性が排卵するまでの順序は、視床下部(間脳)から下垂体に働きかけ、そして下垂体が性腺刺激ホルモンを分泌することで、今度は卵巣に働きかけます。そして刺激を受けた卵巣が、エストロゲンやプロゲステロンの分泌を始めるのです。
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採卵とは、体外受精(IVF)を行なう際に、卵巣内から卵子を取り出すことです。超音波でモニターしながら膣壁から卵巣に針を刺して、卵胞液ごと卵子を吸引します。
子宮奇形とは、子宮の数々の奇形状態で不妊や流産の原因となる場合があります。重複子宮、双頚双角子宮、単頚双角子宮、単角子宮、双角子宮、中隔子宮、弓状子宮などがあります。不妊、不育の場合は、形成術を実施する場合があります。
子宮とは、女性の生殖器官で赤ちゃんが育つ場所のことです。最初は鶏の卵ほどの大きさだった子宮が妊娠すると40センチ近くにもなります。(子宮底長)子宮の内膜を覆っているものを「子宮内膜」といい、赤ちゃんのための「フカフカのベッド」といわれています。この子宮内膜は月経開始から排卵後まで、順調に厚くなっていきます。そして妊娠が成立しないと周期には、子宮内膜が生理としてきれいに剥がれ落ちるのです。子宮には婦人科系のトラブルが起こりやすく、代表的なものには「子宮筋腫」「子宮内膜症」「子宮内膜ポリープ」「子宮内膜ガン」などがあります。
子宮鏡検査とは外径が約3ミリ程度の内視鏡(細い管の先にカメラがついたもの)を、直接子宮腔に挿入して子宮を直視下に検査をする方法です。子宮鏡検査は外来でも容易に実施することができ、今後は不妊外来での必須の項目と考えられています。子宮鏡検査で分かることは、子宮内膜ポリープ、子宮腔の癒着、粘膜下筋腫などです。一般的には、硬性子宮鏡を用いて病変部の処置をしています(TCR)。
子宮外妊娠とは、受精卵が子宮内膜以外に根をはってしまうことです。当然赤ちゃんが育つスペースはなく、流産したり卵管が破裂したりして母体も危険な状態になることがあります。子宮外妊娠の頻度は全妊娠の1%ほどですが、不妊外来ではもともと卵管状態が悪い方が多いので数%の頻度です。近年では早期発見が可能になり、破裂前にメソトレキサート(methotrexate:MTX)などの注射による治療が一般的となってきています。
子宮筋腫とは、子宮にできる良性のこぶ(腫瘍)のことです。筋腫は1個から多いときには20個を超えることもあり、大きさも小さなものから大人の頭くらいまでさまざまです。成人女性の4人に1人は子宮筋腫を持っているといわれています。子宮筋腫は、できた場所が粘膜下筋腫、筋層内筋腫ですと子宮内膜に凹凸ができてしまい、不妊症や流産、早産の原因になることがあります。子宮筋腫の症状は、月経量が多い、レバーのような塊がでる、生理痛がひどい、貧血、性交痛、便秘や頻尿などが上げられます。
子宮頚管とは、子宮腔と膣を結ぶ子宮頸部のことです。子宮は上部の3分の2が子宮体部に占められ、残りの3分の1が「子宮頚管」がある子宮頸部になります。子宮頚管から分泌される粘液を子宮頚管粘液といい、精子が子宮に進入するときにその動きを活発にしてくれる働きをします。
子宮頸管炎とは、子宮頸管に細菌が侵入して炎症を起こしたものです。子宮頸管炎の症状は、「おりもの」に変化が起きることが多く、「おりもの」がいつもと違った色になったり、粘り気があったり、臭いがあるときには子宮頸管炎を疑います。子宮頸管炎はクラミジアや淋菌などの病原菌が存在している症状には、抗生物質で比較的に簡単に治療ができます。子宮頸管炎は「頸管性不妊」という不妊原因となりますので、早期の治療が必要になります。
子宮腺筋症とは、子宮内膜症の1種で、子宮内膜様組織が子宮筋層(筋肉)の中に入り込んでしまう病気です。子宮腺筋症の症状は、ひどい生理痛、過多月経、貧血などがあげられ、子宮筋腫と合併して発症することもあります。ひとたび子宮腺筋症が発症してしまうと、不妊原因となる受精卵の着床障害を引き起こすことがあり、治療や手術が必要になる場合もあります。
子宮内膜とは子宮体部の内側を覆う粘膜のことで、内膜下に受精卵が着床すると妊娠の成立となります。子宮内膜は女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)と親密な関係があり、これらのホルモンによって子宮内膜が厚くなると受精卵が着床しやすくなる仕組みです。子宮内膜は排卵に合わせて1mmから1cm程度に変化します。そして排卵後に受精卵が着床しなければ、厚くなった子宮内膜が剥がれて生理となるのです。
子宮内膜増殖症とは、赤ちゃんのためのベッドと呼ばれる子宮内膜が必要以上に増殖してしまう病気です。通常の女性は月経周期に1回、子宮内膜がきれいに剥がれ落ちます。これが生理で子宮内のいらなくなった老廃物をきれいに掃除してくれます。しかし生理になっても、ホルモンの影響で子宮内膜がすべて剥がれ落ちずに増殖してしまうことがあり、これを子宮内膜増殖症と呼びます。一部には子宮体癌を発症するものもあります。
子宮内膜ポリープとは、子宮内膜にできる小さいコブ状のものです。子宮内膜ポリープの原因は、炎症や分娩、流産からできる場合もありますが、ホルモン(エストロゲン)の影響からできる場合がほとんどといわれています。子宮内膜ポリープがあると、受精卵の移動を阻害することから着床障害を起こす可能性が高くなります。
子宮卵管造影法とは、造影剤を子宮腔内に注入し、X線で撮影する検査です。子宮内部や卵管に異常がないかが分かります。
主席卵胞とは、月経開始時に存在している卵巣内の「複数個の卵胞」のうち、実際に排卵に向けて大きく成熟していく卵胞のことを言います。月経が開始されると、卵胞の成長を助けるために脳からFSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンが分泌されます。卵巣内には数個の卵胞が存在していますが、このFSHに1番早く反応した卵胞が成長を始めます。これこそが主席卵胞で、成長を始めた主席卵胞はエストロゲン(卵胞ホルモン)というホルモンを自ら分泌するようになります。このエストロゲンにはFSHを抑制する働きがあり、他の卵胞の発育を抑えて変性させてしまうのです。そうすることによって主席卵胞は「視床下部-下垂体-卵巣」というホルモン分泌の関係を上手に保つようになります。そして自らは排卵に向けて、元気よく成長していくのです。
視床下部とは、脳の中央に位置して人間のあらゆる器官の働きや、ホルモンバランスを調節するところです。排卵は視床下部や下垂体から分泌されるホルモンが関わっています。排卵までのホルモン分泌の順序は、まず視床下部から下垂体に性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が分泌されます。次にGnRHの刺激を受けた下垂体がFSHとLHの分泌を始めるのです。そしてFSHとLHの刺激を受けて卵巣内の卵胞が発育、排卵、黄体形成、それに伴うエストロゲンやプロゲステロンの分泌が始まるのです。
射精不全とは、男性が女性の膣内に射精できない状態を言います。挿入は出来ても途中で柔らかくなってしまうなど膣内に射精できないことです。
習慣性流産とは、連続して流産を3回以上繰り返す事を言います。2回繰り返す事は反復流産といい、習慣性流産とは区別されています。本来流産は染色体異常などが原因で、独立的な出来事として起こります。実際に流産していない人と、1回経験した人が次の妊娠で流産する確率は15%程度で変わりません。ところが2回経験した人が3回目に流産する確率は20~30%、3回以上経験した人が次に流産する確率は50%と、繰り返すたび確率は上がってしまうようです。
受精とは、卵巣から排卵された卵子と、射精された精子が結びつくことです。受精した卵子を受精卵といい、受精卵が子宮内膜下に進入し根付くことを着床といいます。受精は、卵管内で成立します。
受精卵とは、精子と卵子が受精して1つになったものです。
人工授精とは、排卵日に合わせて夫の精子を注入器で子宮内腔(子宮の奥)に送り込ませる方法です。精液を直接注入するよりも、精液中の不純物や細菌、不良精子を取り除く処理をして、質のいい濃度が高いものだけを子宮内に戻す方法が望まれます。一般的には、人工授精の成功率は5~10%程度となっています。
スイムアップ法とは、体外受精(人工授精を含む)において採取した精子の中から、質の高いものだけを集める方法です。「遠心分離法」で選ばれた精子に培養液を加えて、上の方へ泳いで上澄みに到達した精子(良好精子)を採取する方法です。
精液検査とは、男性の精子の状態を調べる検査です。精子の運動量、奇形率、精子の数、精液の量に異常がないか調べます。体調や精神状態で左右することも多く、何回かにわけて検査をします。
性感染症(STD)とは、梅毒、淋病、クラミジア、トリコモナス、性器ヘルペス、エイズなどの、いわゆる性病です。感染したらパートナーも一緒に治療することが必要になります。STDの中でも最もポピュラーなのはクラミジア感染です。クラミジア感染を放置しておくと卵管性不妊症に発展することがあり、卵管内に炎症と癒着が起きることがあります。
性機能障害とは、ED(勃起不全)、性交障害、射精障害などセックスがうまくできないことを指します。性機能障害は近年増え続けている不妊原因です。不妊の隠れた原因と言われる性機能障害は最近になって増え続け、特にEDは性機能障害の中でも70%を占めるといわれています。
性交障害とは、仕事の忙しさやタイミングのズレ、あるいはセックス自体に興味がなくなり、結局はセックス出来ないことをいいます。加齢や「上の子供が出来た」などをきっかけに、セックスレスになったり、ストレスや精神的なことからもお互いの身体に「触りたくない」なんてこともあります。
精索静脈瘤とは、精索に静脈瘤ができることです。内精索静脈の弁不全のため、腎静脈から内精索静脈へ血液が逆流してしまい、血管がうっ血して膨れ上がってしまう疾患です。その結果、睾丸内の温度が上昇し、造精機能が障害されます。精索静脈瘤は男性不妊患者の2~4割程度と報告されており、古くから男性不妊原因として治療が行なわれています。精索精索静脈瘤は手術を行なうことで精子所見が改善される場合がありますが、無効例も多いです。
一般的に男性のペニスから射精されるものを「精子」と呼ぶことが多いでしょう。しかし射精された粘度のある液体は「精液」であり、実は精子は精液中にわずかに1%しかありません。精子は精巣内で毎日作られ、いつでも射精が出来るように蓄えられています。精子は毎日放出すると薄くなり、また溜めすぎると老化するとされています。一般的には3~5日で放出される精子が元気がいいようです。また、精子形成に70-80日くらいの期間が必要です。
精液検査により精液量、精子濃度、運動率、形態などを調べることができます。精子無力症とは運動率が50%未満のことをいいます。
精巣とは、精子が作られる場所です。陰嚢とよばれる袋に中にあり、男性ホルモン(テストステロン)を分泌する重要な臓器です。精子は精巣上体に集められて、射精の直前に精管前立腺部に移送されます。男性ホルモンは、視床下部→下垂体→精巣という順序で分泌されていきます。下垂体からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌され下垂体に働きかけます。そして今度は下垂体から分泌されるLHとFSH(ゴナドトロピン)が精巣に働きかけるのです。精巣の主な働きは、テストステロンの産出と精子の形成になります。テストステロン以外の男性生殖機能に関連するホルモンは、プロラクチン、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)などがあります。
精巣上体とは、精巣の横にあり精巣で作られた精子を熟成させる場所(副睾丸)のことです。精細管上皮で成熟した精子が精巣上体に集められます。精巣上体管が何らかの原因で閉塞すると無精子症(精液に精子が含まれない)となります。精子の形成は精巣生検により診断しますが、精巣容量が10ml以上の無精子症では精巣上体閉塞の無精子症が疑われます。
「ゴナドトロピン」をご参照ください。
GnRHアゴニストとは、体外受精(IVF)の際、排卵を抑える為の薬です。商品名はリュープリン(注射薬)、ナファレリール(点鼻薬)等です。この薬の作用は、視床下部に働きかけることでGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)の分泌を抑えて、卵子の排卵を抑える効果があります。一般的には偽閉経療法で使用されています。
GnRHアンタゴニストとは、体外受精(IVF)周期で最近よく使われる薬で、脳下垂体から分泌される「ゴナドトロピン(LHとFSH)」を抑制するために使われます。GnRHアンタゴニストを使うことで、LHサージを抑えて気まぐれに排卵してしまうのを防ぎます。「GnRHアンタゴニスト」と「GnRHアゴニスト」の大きな違いは、その効果の持続時間にあります。GnRHアンタゴニストは皮下注射薬で痛みを伴いますが、効能の持続時間が約30時間あります。そしてGnRHアンタゴニストは、その効果がすぐに現れるために、GnRHアゴニストのように長い期間投与する必要がありません。GnRHアンタゴニストは、「下垂体の回復が早い」「HMGの投与量が少なくOHSSの発症が少ない」などのメリットがあります。
セキソビットとは、排卵誘発剤の商品名を指し、一般名はシクロフェニル製剤といいます。セキソビット錠を服用することで脳下垂体に働きかけ、FSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)の分泌とを促すことで、排卵を起こさせる効果があります。同じく経口の排卵誘発剤にはクロミフェン(セロフェン)がありますが、セキソビットはこれよりマイルドな排卵誘発剤です。セキソビットの排卵率は50%程度といわれ、クロミフェンよりも少ない数字(クロミッドは70%程度)となりますが、その代わりにOHSS(卵巣過剰刺激症候群)などの副作用がまず起こりません。セキソビットには、頸管粘液の減少、子宮内膜が薄くなるといった副作用はありません。
セロフェンとは、排卵誘発剤クロミフェンの商品名。経口製の排卵誘発剤の総合的な名前をクロミフェン製剤といい、セロフェンの他にもクロミッド、オリフェン、フェミロンなどの名前の薬があります。これらはどれも同様の効果を持ち、商品名によって薬の効き目に違いがあるわけではありません。セロフェン錠の効果は、視床下部の脳下垂体に働きかけ卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促します。セロフェン錠の副作用として、顔面紅潮感が5.4%、卵巣腫大が2.9%、下腹痛が2.2%、吐き気、嘔吐が2.0%、頻尿、尿量増加が1.5%、その他の頭痛、蕁麻疹、視覚障害、疲労感、神経興奮などが1%未満との報告があります。腹水などでおなかが腫れてしまう「OHSS(卵巣過剰刺激症候群)」の発症率は0.4~5%程度ですが、そのほとんどは軽症で、重症に陥るということは稀です。また双子などの多胎妊娠の確率は2~5%程度となっています。またセロフェンを数周期以上に渡り連用すると、頸管粘液の減少、子宮内膜が薄くなるといった「抗エストロゲン作用」の副作用が起きやすくなります。これらの副作用は妊娠する確率を下げてしまいますので、慎重に服用中の経過を見ていく必要があります。セロフェン錠を服用することによって排卵日が安定します。排卵例の約80%は投与開始後から、「12~14日ごろ」排卵します。卵が十分に成長しているのに自然排卵が難しいときには、hCGという注射で排卵の手助けをすることになります。
潜在性高プロラクチン血症とは、昼間のうちはプロラクチンの数値が正常なのに、緊張状態や夜になるとプロラクチン値が高くなってしまうことです。TRHテストという方法で潜在性高プロラクチン血症を診断していきます。高プロラクチン血症とは、おっぱいを出すホルモン「プロラクチン」の数値が慢性的に高くなる疾患です。プロラクチンとは脳下垂体から分泌される「乳腺刺激ホルモン」のことで、プロラクチンが多量に分泌されると、月経不順や排卵障害を引き起こす原因となります。 出産後の授乳中に生理が止まるのは、プロラクチンが豊富に分泌されていることが原因の1つです。
染色体は通常46本から成りますが、数が多かったり、少なかったり、またその一部の形態の異常などがある状態です。初期流産の約半数以上の原因が染色体異常といわれ、未だ不明な点が多いとされています。染色体異常は親から引き継いだものは少なく、生殖細胞の発生か受精卵発生の過程で生じることが多いと考えられています。
早発閉経とは、正常の月経周期だった人が、40歳以前に閉経(通常は50歳くらい)してしまうことをいいます。早発卵巣不全では卵巣の中の卵胞(卵)の発育がなくなり、血液中のLH、FSHが高くなるのが特徴です。早発閉経は卵巣機能低下症とも呼ばれ、症状は無月経、稀発月経(月経周期が長いこと)があげられます。早発卵巣不全の原因は不明ですが、遺伝、自己免疫疾患、ウィルス感染、既往卵巣手術などがあげられます。
続発性不妊症とは、過去に妊娠したことはありますが、その後に妊娠を望み2年以上妊娠しない場合を指します。1度も妊娠したことのない人が同じように妊娠を望み、2年以上妊娠しないことを原発性不妊症といいます。
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体外受精(IVF)とは、女性の卵子と男性の精子を体外の培養器内で受精させる方法です。両側卵管閉塞や重度男性不妊などの一般治療で妊娠が難しい場合に体外受精が勧められます。体外受精では卵子の成長過程から、受精卵を子宮内に戻すまですべて計画して行なわれます。月経周期の初めから、排卵誘発剤を使ってできた成熟した卵子を体から取り出し(採卵)、その上に精子をふりかけます(媒精)。そして精子が自ら泳いで卵子の中に入り込むのを待ち、受精させます。受精卵は28時間後には2つの細胞に分割して「胚」と呼ばれるようになります。胚はその後にも細胞分裂を繰り返していき、4細胞から胚盤胞と呼ばれる段階に入ったところで子宮内もどす胚移植法が一般的です。
タイミング指導とは、不妊治療の第1歩で、排卵日を正確に予測してセックスをするタイミングの指導を医師から受ける治療です。妊娠するためには最も妊娠の確率が高い日(排卵日)にセックスすることです。タイミング指導では、超音波診断による卵胞測定、基礎体温、頸管粘液(おりもの)、LH値の測定(排卵検査薬)により、排卵日を正確に予測してタイミング(セックスをする日)を指導されます。
多胎妊娠とは、2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠することです。不妊治療で使われる「排卵誘発剤」には、多胎妊娠の確率を上げるという副作用があります。経口のクロミフェン(クロミッドなど)を使用したときの多胎妊娠率は2~5%程度、HMG-HCGという強力な注射を使う方法では10~20%程度といわれています。また体外受精で子宮内に移植する胚の数が多いほど着床率はあがりますが、多胎妊娠の可能性も増えることからET(移植)の数には制限があります。多胎妊娠は妊娠中のトラブル(早産、未熟児、妊娠中毒症)も起きやすくなります。
多嚢胞性卵巣(たのうほうせいらんそう PCO)とは不妊原因の1つで、通常は赤ちゃんの卵が入っている卵胞は月に1つずつ成熟しますが、その卵胞が卵巣内にいくつもできてしまうことです。卵胞はたくさんあってもその中身は嚢胞状(中に水を含んだ状態)に変化してしまい、1つ1つは成熟しにくくなっています。また卵巣の表皮が厚く硬くなってしまうことも多嚢胞性卵巣の特徴です。そのためもし順調に卵胞が成熟しても卵巣の皮を破れずに排卵が起こらないということも起きます。症候群をつけた「多嚢胞性卵巣症候群」とはそのために起こる、無月経や不正出血、男性ホルモン過剰(にきび、多毛)、肥満などの症状が起きることです。多嚢胞性卵巣の9割の人に排卵障害があるといい、また排卵障害の人の20~40%が多嚢胞性卵巣症候群であるといわれています。
男性不妊とは、不妊原因が男性側にあることを指します。一般的に不妊症とされるカップルの、約半数近くは男性側に原因があるといわれています。男性の不妊検査の方法には「精液検査」「視触診」があります。まず女性が産婦人科で不妊検査を受けているときに「精液検査」を勧められることがあります。精液検査は不妊の主要検査の1つなので、不妊専門病院では当たり前に行なわれる検査です。
TRH負荷試験とは、不妊検査の1つで「潜在性高プロラクチン血症」を診断するテストです。TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン/500ug)を投与(静注)して、脳下垂体からのプロラクチン(PRL)を測定します。潜在性高プロラクチン血症では、TRH負荷試験前には30ng/ml以下を示し、TRH投与後には最大反応値70ng/ml以上の過剰反応を示します。
超音波検査とは、超音波を用いて体内を診察する検査法です。不妊検査としての超音波検査では、経膣プローブという器具を膣内に挿入して子宮や卵巣の状態を調べます。これを経膣超音波と言います。医師によるタイミング法では超音波検査によって卵胞の大きさ、子宮内膜の厚さで、排卵する日を予測することになります。経膣超音波診断は不妊症の主要基本検査になり、卵胞の成長を確認したり、子宮の異常(子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣嚢腫など)が診断できます。また経膣超音波検査では、子宮内膜の状態も知ることが出来ます。子宮内膜は排卵直前には10mm前後の厚さになり、木の葉のような3層構造が見られます。なお、おなかの上から超音波を当てる検査を「経腹超音波診断法」といいます。しかし経腹超音波よりも経膣超音波のほうがはるかに鮮明なので、不妊症の検査では経膣超音波が使われているのです。妊娠初期にも、胎児の詳細な計測、あるいはとても細かい部分を見るため経膣超音波が使われています。そして順調に進んだ妊娠4ヶ月ころになると、おなかからプローブを当てる経腹超音波診断に変更されることが多いようです。
着床とは、受精卵が子宮内膜下に根付くことです。精子と卵子が出会うことを受精といい、受精された卵を受精卵といいます。受精卵は、卵管膨大部から子宮内膜まで移動し、そして根を張って着床します。受精から着床までは約1週間かかり、初めて「妊娠した」と定義されます。
着床障害とは、受精してから着床までの過程に不妊の原因があることです。通常、排卵後の子宮内膜は着床しやすいように増殖し、胚(受精卵)を受容する時期があります(implantation window)。しかし内膜の増殖不全や接着因子などで、着床することが阻害されてしまうことがあり、これを着床障害と言います。また受精が成立しても免疫異常のために科学的流産を引き起こすこともあります。着床障害は子宮内膜の厚さとも関係していて、排卵から黄体期にかけて子宮内膜の厚さが薄いと妊娠の継続が難しく、着床障害、あるいは黄体機能不全と診断されます。
チョコレート嚢腫とは、卵巣内に出来る子宮内膜症ことを呼びます。子宮内膜症とは、本来なら子宮の内側をおおっている組織が、子宮の外側に増殖してしまう病気です。子宮内膜はエストロゲンやプロゲステロンの作用によって、厚くなったり剥がれ落ちたり(生理)しますが、子宮以外の増殖した内膜も、これと同じ現象が起こってしまいます。チョコレート嚢腫では、生理のたびに卵巣内で出血と内膜の増殖を繰り返してしまい、結果逃げ場のない血液がドロドロのチョコレート状になり卵巣内に貯まります。これをチョコレート嚢腫と呼びます。チョコレート嚢腫は不妊の大きな原因で、排卵障害を引き起こすことが多くなります。
テストステロンとは、男性ホルモン(アンドロゲン)の一種で、元気な精子を作るのに重要な働きをします。テストステロンは睾丸(精巣)で分泌され、下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンと視床下部から分泌される黄体形成ホルモンにより調節されます。またテストステロンは女性であっても、誰もが一定量は分泌されています。女性がPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)だと、男性ホルモンが過剰分泌されてしまい「高アンドロゲン血症」となり排卵障害の原因となることがあります。
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内分泌異常とは、カラダをコントロールしている「ホルモンのバランス」が崩れてしまっている状態です。女性にとって深い関わりがある「月経」「妊娠」「出産」などは、すべて女性ホルモンによってコントロールされています。すべてのホルモンをコントロールする場所は、左右の大脳に挟まれている間脳(視床下部)になります。月経と妊娠に関わるホルモンは、視床下部から下垂体、卵巣という順序を追って分泌されます(参考図)。内分泌異常とは、これらの部位から正常にホルモン分泌が行なわれていない状態です。「どれか」のホルモンが通常の分泌量より多かったり少なかったりして、その関係の不調和がおこりホルモンバランスが崩れています。内分泌異常は不妊原因となります。不妊検査の1つに「ホルモン検査」というものがあり、月経周期の卵胞期、排卵期、黄体期ごとに採血をして各ホルモンの数値を調べていくことで、内分泌異常がないかを調べます。
尿中LH検査とは、排卵前の尿中の黄体形成ホルモン(LH)の数値を調べる検査です。実際は、LHサージを調べる事で排卵時期を同定します。
黄体形成ホルモン(LH)は、脳下垂体前葉から分泌されるホルモンで、排卵直前になると急激に大量分泌されます。この現象をLHサージといい、尿や血液でLH(黄体形成ホルモン)の濃度を調べることで排卵が予測できます。LHサージの「サージ」とは大きな波のことで、この現象によって排卵が引き起こされます。なおLHサージが起きるのは卵胞の大きさが20mm前後となります。尿中LH、LHサージを判断する方法として、排卵検査薬があります。黄体形成ホルモン(LH)とは、脳下垂体前葉から分泌されるホルモンです。
膿精液症とは、男性の精液に白血球が混じってしまう病気です。精子無力症を引き起こすこともあり、体外受精でも受精しないこともあります。膿精液症の大きな原因は前立腺炎と考えられています。
ネックレスサインとは、卵巣内に成熟できない卵胞が、数珠状(ネックレス)に卵巣の外側に並んで見える状態です。PCO患者の超音波診断でよく見られます。
粘膜下筋腫とは、子宮筋腫の1つで子宮内膜から子宮内腔へ向かって発育した、茎を持った筋腫のことです。粘膜下筋腫は子宮内腔を圧迫して着床を妨げるために不妊や流産の原因となります。症状としては、多量の性器出血や貧血が起こりやすくなります。
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胚とは、受精卵のことです。精子と卵子が1つになることを受精といい、受精した卵のことを胚(受精卵)と呼んでいます。受精が成立すると胚は2分割、4分割、8分割と分裂を始めます。体外受精では培養器内で精子と卵子を受精させ、状態のいい胚を子宮内に移植します(胚移植 ET)。
胚移植(ET)とは、体外受精で(IVF)で行われた受精卵(胚)を子宮内に移植する操作のことです。受精した卵は「胚」と呼ばれるようになり細胞分裂を始めます。以前は4-8細胞くらいになったところで(2、3日後)、状態がいい胚を、子宮内に移植していましたが、最近では5日目(胚盤胞)の時期に移植する方が多くなっています。移植に使われなかった胚は「凍結保存」することになります。そして新鮮胚で妊娠が成立しなかった場合には、あとの周期で凍結胚を使い胚移植(凍結融解胚移植)をしていきます。
バイアグラとは、ED(勃起不全、勃起障害、インポテンツ)など男性性器に問題がある場合の一時的な治療薬のことです。普通のSEXでは射精が難しいときの手助けとなる薬です。バイアグラは、海綿体にある平滑筋を弛緩させ勃起させます。不妊の隠れた原因と言われる性機能障害は最近になって増え続け、特にEDは性機能障害の中でも70%を占めると言われています。ED(勃起不全)、性交障害、射精障害などセックスがうまくできないことを性機能障害といいます。
排卵とは、月に1度卵巣から卵子が排出されることです。排卵された卵子が精子と出会うことを受精といいます。この卵子が排卵される日のことを「排卵日」といい、排卵日の前(5日くらい前まで可能)にセックスをすることで妊娠する確率が高くなります。排卵日は次回の生理予定日の2週間前になります。1~2日の誤差はありますが、これは月経周期が短い人でも長い人でも変わりがありません。
排卵障害とは、排卵が規則正しく行なわれていない状態を指し、不妊原因の1つにあげられています。排卵が全くない「無月経」のほかにも、月経周期が乱れている「生理不順」も排卵障害に当てはまります。排卵障害の原因には、大きく別けて心因性のものと内分泌性のものがあります。心因性の排卵障害では、ストレスや重圧、無理なダイエットや不規則な生活などを繰り返すことで、今まで規則的にあった排卵がなくなってしまうことがあります。その他にも上記のような心因性の原因がないのに、内分泌のバランスが悪いこともあります。多嚢胞性卵巣症候群、高プロラクチンと呼ばれるものが代表的です。
胚盤胞とは、受精5、6日目の受精卵のことです。この胚盤胞の時に移植をすることを胚盤胞移植と言います。受精後5、6日の胚盤胞まで育てることで自然な着床時期に移植できることと、通常の体外受精よりさらに生存状態を確認することで、質のよい胚盤胞だけを移植することができます。
排卵誘発剤とは、卵巣を刺激して排卵を起こさせる薬です。経口薬(飲み薬)と注射薬(HMG剤)の2種類があり、経口の薬でも効果が見られないときに、より強力な注射薬に移行するのが一般的な流れです。
排卵された卵子を卵管采が拾い上げる動きを「ピックアップ」といい、このときに卵管采が正常に機能しないことを「ピックアップ障害」と呼びます。ピックアップ障害の1番の原因は卵管采の癒着(組織同士がくっついてしまう)で、原因不明不妊症(機能性不妊)の原因の1つと考えられています。
分泌期内膜とは、排卵後の子宮内膜のことを言います。この時期に胚は着床します。
フーナーテストとは、性交後の子宮頚管粘液の中にある精子の状態を見る検査です。検査の4-24時間前くらいまでに性交渉をして、子宮頚管から粘液を採取して顕微鏡で調べます。粘液中に精子が確認できないと無精子症や抗精子抗体、子宮頚管炎などが疑われることもあります。
プレマリンとは経口のエストロゲン剤の1つで、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が少ないときに、それを補充するために使われる薬です。プレマリンは更年期障害などにも使われますが、不妊治療では子宮頸管粘液の分泌を促すため、あるいは子宮内膜の肥厚を促すときに使用されます。
不育症とは、妊娠は可能でも流産や早産を繰り返して結局は赤ちゃんが得られない状態のことです。不育症と似た言葉では、3回以上の流産(妊娠22週未満)を繰り返すことを習慣性流産といいます。
不正出血とは月経以外の出血をいいます。月経の前半や、排卵日、あるいは月経後半やセックス後などの全ての出血を指します。不正出血は、婦人科系のトラブルやホルモンが関係していることも多く、カラダからのシグナルともいわれています。
日本の定義では、不妊症とは、妊娠を希望して2年以上の夫婦生活にも関わらず、赤ちゃんができない場合をいいます。しかし、諸外国では2年ではなく1年とするところが多いです。原因は一般的には女性が5割、男性が3割、両方に原因がある、あるいは原因不明の場合が2割程度と考えられています。
「黄体ホルモン」をご参照ください。
プロラクチンとは脳下垂体から分泌されるホルモンで、乳汁の分泌を促す働きをします。プロラクチンの数値が妊娠、出産時以外に高くなってしまうことを「高プロラクチン血症」といい月経異常や排卵障害を起こしやすくなります。
閉塞性無精子症とは、精子の通り道が閉塞していて射精は出来ても精子が含まれていない状態を言います。無精子症には「閉塞性無精子症」と「非閉塞性無精子症」があり、閉塞性無精子症は精子の造成過程には問題がないが、射精までの通過経路に障害があること、一方の非閉塞性無精子症では、精子が作られていない状態を言います。
乏精子症とは、精子濃度が1ml中に2000万個未満の場合を言います(WHOの基準、1999年)。不妊カップルの累積妊娠率は、運動精子数が900万個以下だと20%、1000~1900万個では37%、2000万個以上だと52%という資料があります。
ED(勃起不全)とは、男性のペニスが勃起しないことで、EDの割合は40代で20%、50代で40%と決して珍しい病気ではありません。以前はインポテンツと呼んでいましたが現在では使われていません。ED(勃起不全)は男性不妊としても深刻で、年齢、ストレス、病気などのさまざまな原因が考えられます。ED(勃起不全)、性交障害、射精障害などセックスがうまくできないことを性機能障害といいます。
ホルモン検査とは、月経の周期に合わせて妊娠と関係のあるホルモンの分泌を調べる血液検査です。この検査で、視床下部~下垂体~卵巣というホルモン分泌過程に、内分泌異常が認められると不妊の原因となります。
調べる項目は以下の通り。
・卵胞期初期・・・黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、プロラクチン(PRL)
・排卵期・・・卵胞ホルモン(エストロゲン/E2)
・黄体期中期・・・卵胞ホルモン(エストロゲン/E2) 黄体ホルモン(プロゲステロン/P4)
・時期無関係・・・甲状腺ホルモン、テストステロン
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無精子症とは、精液の中に精子がいない状態をいい、男性不妊の2割程度とい考えられています。また精液が射精されない状態を無精液症といいます。精子はもともと精巣で作られますが、まったく作られていない状態を非閉塞性無精子症といい、精子は作られるが、精子の通り道がふさがっていることを閉塞性無精子症といいます。
無精液症とは、射精感があっても精液がまったく射精されないことを言います。また逆行性射精といい射精された精子が膀胱へ逆流してしまうこともあります。精巣で作られた精子は精液に含まれ射精されることになります。しかし逆行性射精らの理由で精液が射精されないことを無精液症と呼びます。逆行性射精の治療法としては、イミプランなどの薬物療法や膀胱内にある精子を回収して人工授精や体外受精を試みます。
無排卵性月経とは、性器出血(月経様)は来るのに排卵はしていない状態を指します。高温期と低温期の差がなく、月経周期が不安定で不正出血が起こりやすいのが特徴です。無排卵性月経では、月経周期が異常に長かったり短かったりします。そのほかの症状では、月経量が異常に少ない、あるいは多い、また月経がすぐに終わってしまう、あるいはいつまでもダラダラと続くなどが上げられます。無排卵性月経の治療では「妊娠を望んでいるかどうか?」で、その治療法が全く変わります。妊娠を望んでいる場合には、排卵を起こさせるために「排卵誘発剤」を服用するか卵巣刺激の注射(HMG)を打つことになります。また妊娠を望んでいない場合には、エストロゲンとプロゲステロンの複合薬(一般的にピルと呼ばれる薬)を服用して、規則正しくに消退出血を起こしていきます。
メトホルミンとは、一般的にはインスリン非依存型糖尿病に適応する薬のことです。しかし近年になり不妊症の原因であるPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)に効果があるとの見方が強まっています。PCOSでは男性ホルモン(アンドロゲン)の過剰分泌が問題になります。アンドロゲンが、排卵を抑制したり、卵子の質低下の原因になっています。そこでインスリン抵抗性の改善薬であるメトホルミンは、インスリンを低下させ、さらにアンドロゲンを減少させます。
商品名→メルビン錠、グリコラン錠
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癒着とは、組織同士がくっついてしまうことです。卵管や卵巣、子宮やその周辺の臓器に癒着があると不妊症の原因となることがあります。とくに卵管に癒着があるとピックアップ障害がおこります。また、精子、受精卵の通過性が障害され、さらに子宮外妊娠を引き起こす可能性が高まります。癒着の原因には、過去の骨盤内の手術やクラミジア等の炎症、子宮内膜症など多岐にわたります。しかし癒着には自覚症状が現れにくいので腹腔鏡検査などの精密検査をしないと分からないことも多いでしょう。癒着の治療には、腹腔鏡下や子宮鏡下、あるいは開腹で行なわれる「癒着剥離」がありますが、治療を優先するよりも妊娠を直接期待する「体外受精」が選択されることも多いようです。
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卵管膨大部とは、卵子と精子が受精する卵管の一番広い場所です。卵管の長さは約10cmで一番奥の出口部分に、卵管膨大部はあります。排卵時に卵巣から成熟した卵子が卵管采によって卵管膨大部に運ばれます。
卵管鏡下卵管形成術とは、先端が広がるバルーンカテーテルを膣内から卵管まで挿入して、卵管の癒着を直接取る手術です。
卵管采とは、卵管の先端部にあり排卵された卵子をキャッチする場所です。卵管采に癒着が起きると卵子を卵管内に取り込むことができないので不妊の原因となります(ピックアップ障害)。原因不明不妊では、このピックアップ障害を含めて卵管采が正常に機能していないことが多いといわれています。
卵管障害(卵管性不妊)とは、卵管が詰まっている、癒着している、卵管采が卵子をキャッチできないなどの障害を言います。卵管障害は不妊全体の30%とも言われていて、受精出来にくいだけではなく「子宮外妊娠」を引き起こすこともあります。近年とくに増え続けているのが、「クラミジア感染症」による卵管性不妊です。クラミジア感染症は最も頻繁に見られる性感染症(STD)で、子宮頸管炎から子宮内膜炎、そして卵管炎と徐々に被害が広がっていきます。
卵子は卵胞という膜に包まれています。この卵胞が月経開始から少しずつ成熟していき、そして卵胞が2cm程度の大きさになったときに破裂して卵子は外に排出されます。これが「排卵」で、排卵された卵子が精子と出会えれば、妊娠への第1歩「受精」へと進むわけです。卵子の寿命期間は正確には不明ですが、半日もないと考えます。
卵巣とは、子宮の左右両側にある親指くらいの大きさの臓器です。
女性の卵巣は親指大ほど(3~4cm)の臓器ですが、その中の卵(卵胞)が過剰に刺激されることによって、卵巣が膨れ上がり、腹水や、ときに胸水などの症状が起こることをOHSS(卵巣過剰刺激症候群)と呼びます。排卵障害をともなう不妊治療において卵胞を育てることが第1目的となりますが、その副作用として卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が起こることがあります。経口薬のクロミフェンでOHSSが起こることは稀で、HMG-HCG療法といわれる強力な注射を打つときには注意が必要になります。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状は、お腹が張る(腹部膨満)、腹痛および腰痛、急激な体重増加、吐き気、尿量減少(乏尿)などがあげられます。
卵巣機能低下症とは、卵巣の活力がなくなり排卵することが少なくなり若くして閉経してしまうことです。卵巣の機能が低下しても、卵巣に卵胞が残っている場合は、治療によって排卵を誘発することが可能な場合があります。卵巣機能低下症は早発卵巣機能不全とも呼ばれ、症状は無月経、稀発月経(月経周期が長いこと)があげられます。早発卵巣不全の原因は不明ですが、卵胞ホルモン(エストロゲン)などの女性ホルモンの分泌低下が1つの理由です。
卵胞とは、卵子が入ってる袋のことです。卵巣内にはたくさんの卵胞が存在し、生理が始まる頃から卵胞刺激ホルモン(FSH)によって、その中の1つが成熟されます。これを主席卵胞といい、この主席卵胞が2cm程度の大きさになると排卵が起こります。
卵胞期とは、月経開始から排卵までの卵(卵子)の成熟期間を指します。月経周期は排卵期を挟んで、卵胞期と黄体期(高温期)に分かれ、基礎体温の低温期間が卵胞期となります。
卵胞刺激ホルモン(FSH)とは、脳下垂体前葉から分泌される女性ホルモンのことです。卵巣を刺激して卵胞を成熟させる働きをします。月経開始ころからFSHが脳下垂体から分泌されることがきっかけで、卵巣内の卵胞が成長していきます。卵胞刺激ホルモン(FSH)は性腺刺激ホルモンの一種で、小卵胞に作用して顆粒膜細胞を増殖させ卵胞の発育を促すのです。そして卵胞の排卵段階になると、同じく脳下垂体から分泌されるLH(黄体化ホルモン)が大量に分泌されてLHサージが起こり、卵子が排卵されるのです。
卵胞発育不全とは、女性ホルモンのエストロゲンやFSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌低下により、卵胞の成熟に障害があることです。黄体機能不全の原因となります。卵は「排卵さえすればいい」というものではなく、卵の質がいいほど妊娠を継続するチャンスがあります。卵胞の発育がよいほど、受精する確率を上げ、流産の確率を減らし、また黄体ホルモンの分泌を助けます。







